[行動経済学と老前整理5−2]
[無料の商品券]
「無料」は敵なし?
無料の力について、果たして本当にそういえるだろうか。わたしもアン
ケートで質問をしてみました。
■ここにデパートの商品券があります。無料で1,000円分を受け取るの
と、700円出して2,000円分を受け取るのと、どちらを選びますか。
□にチェックをしてください。
□1,000円分の商品券を選ぶ
□2,000円分の商品券を選ぶ
さて、みなさんはどちらを選ばれたでしょうか。
アンケートの結果は、無料が54.2%、700円出してが45.8%でした。
どちらがお得かは冷静に考えてみれば、すぐわかりますね。
700円を出しても2,000円の商品券をもらえば、プラス1,300円。無料の
1,000円の商品券はプラス1,000円です。
しかし半分以上の方が無料を選ばれました。チョコレートとは違います
が、これも無料の力といえるかもしれません。
なぜこれほど「無料の力」が強いのか。無料だと、お金を出さなくてす
むこと。つまり本質的にお金を失うことを恐れているからです。またお金
を出して失敗すれば後悔がついてまわる。
しかし無料であれば、たとえ失敗してもどうせ無料だから損をするわけで
はない、と思えるからです。
こうしてついつい無料に引かれて必要でないもの、欲しくないものまで抱
え込んでしまうのではないでしょうか。
イラストは西村亜由美氏
皆さんはどちらの商品券を選びましたか。
デパートの商品券でなくて、アマゾンやネットショップの金券ならどうで
しょう?
もしかしたら答えが違ってくるかもしれません。
商品券にしたのは、答えてくださる対象が50代以上だったからです。
無料の力は侮れないと思いませんか。
『老前整理の極意』第3回 なぜものが増えるのか より
ブログ 無料に弱い! 2018年10月26日
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